「趣味は乗馬です」と言ってみたい

実は中学時代のショッキングな想い出の一つも「馬」にまつわるもの。

ある朝、廊下を歩いていると中学校の前の道を馬が当たり前のように歩いていた。なんだかさっそうとしていてとてもかっこよくて言葉を失った。日常に非日常が混在していて、二度見というのを生まれてはじめてしたのもたぶんこのとき。

どうやら、当時私の地元では馬を飼っている人がいたみたいで、時々公道を走る姿を目撃されていたそうだ。この個人的ショッキングな出来事を話すと「あーあの人ね」といろんな人が教えてくれた。犬や猫のように身近にいる動物とはやっぱりちょっと違うかっこよさ。

長崎国体が開催された2014年、雲仙市では「馬術競技」が行われた。仕事で障害飛越に出場した高校生に密着したこともあったが、仕事がない日もほぼ毎日会場を訪れた。まさに人馬一体を表現する「馬場馬術」。いくつもの障害を早く駆け抜ける「障害飛越」。どちらも見応えがあって飽きなかった。

その時、本格的に乗馬を始めたいと専用のヘルメットを購入した。しかし、そのあと関さんのところになかなかいけなかった。そんな私でも、関さんご夫婦は「いつでも待ってるよ」と言ってくれる。

「趣味は乗馬です」。近くでできる環境があるんだから。言ってみたい、今度こそ。